こんにちは。
私は推理小説が大好きで、しょっちゅう寝ることさえ忘れて
夜中まで読んでしまうくらいです。
今まで数多くの推理小説を読んできて、ある程度人の好みに合わせて
作品をおススメすることができるようになりました。
ちなみに私はSFや幻想的な要素がない
(ファンタジーに近いほど偶然過ぎる展開を含めて)、
実際ありそうなリアルな話が好みです。
今回は、その中でも女性が主人公を努める小説を紹介したいと思います。
主人公が女性であるけではなく、女ならではの共感ができる
ストーリーなので、興味のある方は是非ご覧ください!
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目次
1.噂の女(奥田英朗著):みんなが噂でしか知らないあの女はいったい誰?
「かかわる男性が次々と事故死をする。
彼女は不幸に巻き込まれがちの可哀想な娘か?それとも魔女かー」
いわゆる「魔性の女」が主人公なのですが、ありきたりの
展開ではないのが好きなところです。
犯人が美人だからといって簡単に口説かれたり、疑いを
晴らしたりするというストーリーもよくありますが、
私としては違和感しかなくてがっかりします。
同じ内容に対して男性の知人は「分かる―ありえるー」
とは言ったのですが。
とにかく、「噂の女」はハニートラップ手口に厳しい
私さえ関心してしまう振る舞いをみせます。
女ならではの手口が上手くいって、
「ああー女に生まれて良かった!」と思っているかも知れません。(笑)
小説を原作にしてテレビドラマも制作されました。
が、なぜかコミックな演出をしたため、原作の
ミステリアスな雰囲気が薄くなりました。
2.火車(宮部みゆき著):ただ幸せになりたかった惨めな女のあがき
「彼女を載せた、止まらない火車の行き先はどこなのかー」
平凡な日々を過ごしていたごく普通の家族。
あっという間に借金の罠にはめられ、世界がひっくり返って、
主人公は取り戻そうとして事件を起こします。
彼女が求めるのは、大したことではないごく普通の
ささやかな幸せだけなのに、それすら許さない
厳しい世の中に胸が苦しくなります。
自分に起きるかも知れないことだと思うと、真剣に
はまり込んでしまって、しばらくクレジットカードを
使えなくなりました。(汗)
3.往復書簡(湊かなえ著):男をめぐる女同士の争いの思い出
「彼は譲りたくない。私、何でもやるから」
往復書簡は、手紙のやりとりで構成する
三つの話をまとめた短編集です。
昔あった出来事を振りかえって語りながら今の時点で
判断をし直したり、真相が明らかになる展開で、
「私は過去に、こんなのなかったっけ?」と
読者にもいろいろ考えさせるのがいいです。
どれも興味深いですが、今回紹介するのは、「十年後の卒業文集」です。
合宿で友達と同じ男の子が好きってことを知った後の気まずさ。。
ここまでだと甘酸っぱい青春話のようですが、行方不明事件など
始終スリリングな雰囲気が漂っていて、絶妙なバランスが見所です。
友達と同じ人が好きになってもめた経験がある方はさらに
共感できるとこがあるかも♪
シリアスな雰囲気ではないので、すらすら読めます!
4.OUT(桐野夏生著):彼女たちはどうして底が見えない奈落を選ぶしかなかったのか
「お弁当工場仲間の4人の女たち。それぞれの逃げられない
惨めな人生事情とひねくれた欲望の末路とは」
文庫本が2冊あって、登場人物が多い方です。
関係ないようにみえる人物たちの話がいつの間にか混ざっている構成が見所。
彼女たちが直面している現実があまりにも残酷で、吐きそうな
気持になって何度も本を閉じてしまいました。
生存と欲望の境界でモラルをポイ捨てしてしまう人間群像と、だれが
被害者でだれが加害者かぐちゃぐちゃになる展開が世の中の矛盾を現れて、
リアルに感じられます。
やっと読み切ったときは、精神が疲れて、感心するしかなかったです。
5.完璧な家(B.A.パリス):恋は盲目。その恐ろしい落とし穴
「完璧な彼との運命的な出会いと結婚。彼のプレゼントである家の中は、
恐怖と絶望で満ちていた」
突然目の前に現れた素敵な男性に惚れてしまい、賢明さを失って
取り戻せない選択をしてしまったグレースが自分の絶望的な話を語ります。
家に閉じこめられて、虐待を受け続ける新婚生活と、最愛の妹を
巻き込むかもしれないという恐怖で何度も逃亡を試みるが、
彼の巧みな罠に取られる一方です。
失敗するたびに厳しくなる虐待を耐えながらも、彼女は諦めず、
さらなる罰を受け続けます。
だが、身体的な虐待はめったになく、恐怖で震える姿を楽しむ
サイコパスとの闘いというわけで、新鮮でした。
読者という客観的な第三者の立場で彼女の行動をみていると、彼女は
腹が立つほど無力です。
あまりにも巧みなトラップで、どうしようもないもどかしい気持ちを
味わい、根気強く戦う彼女を応援しながら最後まで見届けることしかできないです。
女性が主人公の推理小説紹介のまとめ
1.噂の女(奥田英朗著):みんなが噂でしか知らないあの女はいったい誰?
2.火車(宮部みゆき著):ただ幸せになりたかった惨めな女のあがき
3.往復書簡(湊かなえ著):男をめぐる女同士の争いの思い出
4.OUT(桐野夏生著):彼女たちはどうして底が見えない奈落を選ぶしかなかったのか
5.完璧な家(B.A.パリス):恋は盲目。その恐ろしい落とし穴
そろそろ夏が近づいてきていて、夏の楽しみといえばひやひや緊張しながら
見られるホラー映画がありますね。
私みたいに怖い映像はとうてい無理だが、スリリングは楽しみたい方は
推理小説がちょうどいいです。
小説だと急に「わっ!」とビックリさせることもないので、安心だし♪
だたし、こんな殺したり殺されたりする推理小説だけ読みまくっていると、
人間不信になってしまうかも知れないのでお気をつけてください。(笑)

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