朝食にお弁当、おにぎりなど日本人なら誰でも食べたことがある赤い梅干。思い出すだけでよだれが出てくるあの酸っぱい味、皆さんはお好きでしょうか?
あの酸っぱさが苦手とか、ハチミツで甘くしたものが一番好きなど人によっては好みも変わる食べ物で、食欲がない時にも梅干なら、なんて人もいます。
そんなあまりにも身近な梅干ですが、その梅干を食べるとどんな効能があるのか、実はあまり詳しく知られてはいません。一体どんな効果があるのでしょうか?
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目次
梅干を食べると得られる5つの効果
1、梅干には強い殺菌効果がある ガン予防にも?!
梅干以外にもレモンなどに含まれる酸っぱさの元となるクエン酸という成分、これは食中毒を起こすO157・サルモネラ菌・コレラ菌などの細菌の増殖を防ぐ効果があります。このクエン酸、梅干には1個でレモンの2~3倍のクエン酸が含まれていると言われています。
更に梅干の香りの中には安息香酸という成分もあり、これはカビの増殖を抑える効果があります。この二つの効果から、白米の真ん中に梅干を入れる日の丸弁当というのが出来たのかもしれませんね。
更にこれは体が弱って免疫力が低下した時にも有効で、体の中に入った細菌などの増殖も抑えて弱らせてくれます。風邪の時お粥に梅干が添えられているのも利にかなったことだったのですね。
この効果はガン予防にも役立ちます。胃ガンの原因になるピロリ菌という細菌は胃の防御作用を低下させ胃の病気を引き起こしやすくするのですが、梅干にはピロリ菌の抑制効果があり胃ガンだけでなく胃炎や胃潰などにも効果があるのです。
他にも口の中の細菌にも作用して口臭予防の効果もあるので、良いことづくめです。
2、食欲促進効果がある
上でも書いたように体が弱った時に梅干を食べるのにはもう一つ理由があり、それが梅干には食欲を増進させる効果があるというものです。
梅干を食べるとよだれが出てきますが、これはまた梅干のクエン酸が関わってきます。クエン酸の酸っぱさは口の中のよだれや体内の消化器官の動きを活発にさせる効果があるのです。
ですから、食欲がない時でも梅干は食べやすい食べ物なのです。
3、疲労回復・血流改善効果で美肌に
クエン酸にはまだまだ効果があり、それが疲労回復や血糖値の上昇を抑えることで血液をサラサラにすることが出来ます。
また梅干には梅ポリフェノールという血管の老化を防ぐ成分、α-グルコシダーゼという糖尿病などを抑制する成分があり、これらが総合的に美肌効果にもなります。
他にも動脈硬化や心臓病を防ぐ効果もあり、これにはアンジオテンシンという物質が関わってきます。アンジオテンシンはストレスなどで血液中に生まれてしまう血液上昇作用を持つ物質でこれが増えすぎると高血圧などの動脈や心臓の病気にかかってしまうわけです。
これらは日頃から予防しないと突然発症してしまう病気ですから、梅干以外にも運動や食事での注意が必要ですね。
4、酔い止めとして効果抜群
昔から乗り物酔いには梅干を食べると効くと言いますが、これは本当のようです。これはクエン酸が肝臓の機能を向上させることで、酔い止めの効果が期待出来るからだそうです。
同じ理由で二日酔いにも効果があり、肝臓の解毒作用も活発になりますから体に残っているアルコールの分解を助けてくれます。
5、ダイエット効果と筋力増強効果?
梅干には脂肪の燃焼と吸収を抑える効果もあり、食べるだけでもダイエット効果があります。これに運動が加わると、クエン酸が筋肉が疲労すると生まれる乳酸の抑制を、燃焼効果で脂肪が筋肉に変わりやすくなりますので、筋肉の着きやすく痩せた体にもしてくれます。
昔から保存食のベストセラー!
今ではスーパーなどで気軽に買えるので賞味期限の早い梅干も多いですが、大昔から長持ちする保存食として人気の側面もありました。
最も古いものではの中国で紀元前200年前頃のツボに入った梅干が見つかっており、そこから日本に漢方薬として伝えられたものというのが定説です。
平安時代では病の天皇にも食されそれを治したという言い伝えや、有名な学問の神様として祭られている菅原道真の短歌に詠まれたりとしています。
そこから戦国時代になると武士の陣中食という戦の必須食料になり、傷の消毒・伝染病の予防に役立ちました。
梅の効果は食べるだけでなく見るだけでもよだれが出ることから、息切れや脱水症状に効果があるとされ武将達はこぞって梅の植林を進めたほどです。中でも戦国武将の上杉謙信は、陣中食としてだけでなく酒の肴にも梅干を好んで食べたと伝わっています。
そして近代で戦争の時代になると、遠く離れた地で戦っていた兵士達は故郷の日本を思い出させる味として、保存の効く梅干が人気の食べ物でした。
こうして時代をまたいで愛される梅干、どれくらい持つのかというと作り方や保存方法によっては100年経っても食べられるそうです。今漬けておけば、未来の自分達の子孫が食べる梅干が作れるかもしれませんね。

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