寒い冬が過ぎて、暖かい日差しの春になって、じめじめした梅雨が明けると、いよいよ暑い夏の季節になりますね。
子供なら夏休み、お父さんお母さん達家族で色々なところに出かける時期でもあります。海・山・プールなどなど、楽しみは尽きないところですが、そうなると気になるのは熱中症。近年問題になり多くの人に知られるようになった症状ですが、そのおかげかまだ実際にかかった・知り合いがなってしまったことがない人も多いですよね。
とはいえ、他人事だと思ってうっかりかかってしまうとどうすればいいのか、ちゃんと対処法を知っている方は少ないと思います。自分や身の回りの人が熱中症にかかってしまった時、どう手当てするのが正しいのでしょう?
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そもそも熱中症の原因とは?
熱中症は気温の高い環境下で脱水と体温の上昇で、体内の臓器や血流が上手く働かなくなる症状のことで、主なものはめまい・失神・頭痛・吐き気・眠気・気分が悪くなる・体温の異常な上昇・異常な発汗などが起こってしまいます。
近年は熱中症での死亡例も出ており、特に一番ひどい状態まで陥ってしまうと致死率は30パーセントまで上がることがあり、命が助かったとしても脳や腎臓に後遺症が残るケースもあるので決して侮れない症状です。
似た症状に日射病・熱射病というものがありますが、日射病は炎天下のスポーツや仕事などで汗を流しすぎて起こる脱水症の一種で、熱射病は冬などに厚着をして熱が体に篭りすぎてそれが発散出来ずに起こってしまう症状で、熱中症とは少々違います。
熱中症の3つの予防
熱中症を予防する対策として、まず事前に重要なのが体作りです。といってもアスリートみたく激しく体を鍛えたりする必要はありません。いわゆる健康のため程度の体力づくりで十分です。これは熱中症だけでなく、風邪などの万病に言えることですね。暑くなる・寒くなる前の春・秋頃は体力を着けるのにうってつけの季節です。適切な食事と十分な睡眠も取りましょう。
では実際に夏になった頃にするべき予防法としては、水分・塩分・睡眠環境などが重要になります。
水分
本来喉が渇いた時がおおよそ体が水分を欲している時と言われているのですが、熱中症に関しては話が別。喉が渇いていなくてもこまめに水分補給をしましょう。これは汗で出た水分補給などになります。
塩分
汗の中には塩分やミネラルが含まれています。熱中症で汗を大量にかけば、その分体の中の塩分・ミネラルが減ってしまうということ。ですので、水分のほかに塩分も補給しなければいけないということですね。
とはいえ塩分は摂りすぎれば別の成人病などにかかってしまうので、ほどほどの塩分で大丈夫です。スポーツドリンクやイオン飲料などには元々ミネラルなどが含まれているので手軽ですね。
もしスポーツドリンクなどが無い時はどうすればいいのかというと、1リットルの水にティースプーン半分の食塩・砂糖をお好みで入れることで似た効果を持つドリンクを作ることが出来ます。
睡眠環境
睡眠不足も熱中症を引き起こす原因の一つです。適度に睡眠をとれていない状態の脳は集中力不足で体温コントロールが上手く調節出来ず熱中症にかかりやすくなってしまいます。
また人間は寝ている時もコップ1~2杯分の汗をかいており、寝ている時暑すぎて必要以上に汗をかきすぎると寝ている時でも熱中症にかかる「夜間熱中症」という症状もあります。これによって脳梗塞や心筋梗塞を起こすこともありますので、寝る前と起きた時に常温の水をコップで1杯飲んだり、暑くて寝苦しい夜は無理をせず冷房などを使って部屋の中を適温に保ったりなどして、快眠出来るよう工夫が必要です。
熱中症の3つの応急処置
もし熱中症にかかってしまった時は救急車や医療機関に連絡するのが一番なのですが、そこまで時間が掛かってしまう場合はどんな応急処置があるのでしょう?
涼める場所へ移動する
冷房が効いた屋内など、涼しい場所へ移動しましょう。近くに屋内が無い時は木陰・日陰などとにかく直射日光の当たらない場所へ移動して安静にしたほうがいいでしょう。
衣服を脱いだり、ゆるめたりする
脱げる上着は脱いだり、ゆるめることが出来る箇所はゆるめて風を送って体を冷やすようにします。保冷材などがある場合は、太い血管のある首や脇・足の付け根などを冷やすと効果が特にありオススメです。
水がある場合は皮膚を水で濡らした後うちわなどで風を送ると、汗と同じように気化熱で体温を下げることも出来ます。
水分補給する
予防の時に出てきた水分補給は、応急処置の時にも効果があります。ですが予防の時と違い応急処置の場合は、吐き気がひどい時などは無理に水分補給をする必要はありません。無理矢理飲み込むと気道などに入り、最悪窒息してしまう危険性もあります。
外だけではない!?屋内でも熱中症?
最近では外に出なくても熱中症にかかることがあることもあります。屋内熱中症といい、子供や高齢者など体力が少ない方々がかかりやすい熱中症です。これは屋内でも正午過ぎに日光が入りこんで気温が上がりすぎていたり、火を使うキッチン周りなども熱を放っているので注意が必要です。
暑い季節には飲み物を持ち歩いたり、テレビの熱中症指数など参考にしてばっちり対策を立てていきましょう。

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