LifeStyleライター

役立つ生活の知恵を発信しています。

出てくるのは眠い時だけじゃない?あくびの不思議な原理・メカニズム

calendar

暖かな日差しの下、徹夜明けの朝、お腹一杯の時………

ふわーっ、と色んな時につい出てしまう「あくび」。友人と喋ってる時などにもつい出てきてしまって、「つまらなかった?」とか「寝不足?」と心配されて気まずい思いをした方もいるのではないでしょうか?

そもそもなぜあくびというものは出てきてしまうのでしょう?一般的には眠たい時に出る、と言われていますが、実際には眠くない時にも出てきてしまうこともしばしばありますが………

スポンサーリンク

その原因はいまだ解明されていない?

実はいまだに人間がなぜあくびをするのか、詳しい原因はわかっていません。医学的に見ると脳の神経からシグナルが送られる反応である、ということは判明しているようなのですが………

その原因にはいくつか仮説があるようです。

・脳が体の覚醒を促している

退屈だったりして体が覚醒と睡眠の半ばにいる時に、脳が目を覚ませ!とシグナルを送って、その反応としてあくびが出ている、という説。息を吸って吐いて大きく深呼吸、口を思い切り開き顔の筋肉をストレッチさせることで、意識レベルを覚醒させようとする働きなわけですね。

最新の有力な説だと、脳の温度調節のためにあくびが起こっている、という説もあるようです。

・自身の感情調節のために引き起こしている

あくびはドーパミン、セロトニン、アセチルコリン受容体など神経伝達物質の刺激で引き起こされることがわかっており、このことから自身の感情調節するためにあくびをしているのではないか、という説があります。アスリートやスポーツマンの中で試合前にあくびが出てしまうことがいる、という人がいます。これは無意識下で脳が気合を入れ、自身をよりベストコンディションにしようとして出てきてしまうのかもしれません。

・他者との感情共有のために起こっている

他の人があくびをしているのを見ていると、つい釣られて自分をあくびをしてしまうことを「あくびが移った」と言いますよね。これは人間が群れとして生活する生物としての、他者と感情共有しようとする機能が原因だと言われています。

あくびというのは人間だけではなく他の哺乳類・爬虫類・鳥類・魚類・両生類など様々な生物で起こる現象なのがわかってきています。中でも群れで生活する生物はあくびをする頻度が高く、また群れのリーダーがあくびをすると、他の生き物達も釣られてあくびをしてしまうことがあるのが確認されています。これは互いの眠くなる時間を知らせるため、という説もあります。

人間でもあくびが移りやすい人は、特に他者への関心が強い人が移りやすいという実験結果も出ています。

これはマズい?脳が危険な時のあくび

普段出るあくびに関してはまだまだ未知の部分が多い中、明確に原因が分かっているあくびがいくつかあります。これは脳が危機を知らせるための危険なシグナルとしてのあくびです。

・眠くない時に出る生あくび

特に眠気を感じていない時にやけにあくびが出やすくなる時があります。これは脳の血流が減ったり、血液中の酸素やブドウ糖の濃度が下がったりして低血圧・低血糖になっている可能性があるためです。このため血糖降下薬の内服や、インシュリンの注射をしている糖尿病の患者さんはあくびをすることがよくあるようです。

・睡眠不足から起こる睡眠不足症候群

十分な睡眠時間を取っているはずなのに日中にあくびがよく出る、という人は睡眠不足症候群という病気かもしれません。

これは十分な睡眠時間があっても不安やストレスからちゃんと脳が休まっていなかったり、不規則な睡眠時間(普段短い時間しか寝ないで休日に長く寝てしまったり)しか取っていないと慢性的な睡眠不足になり、集中力が長続きしなかったり日中急な眠気に襲われてしまう病気です。

気付かないで深刻化するとうつ病び原因になることもあるので、規則正しい睡眠を心がけましょう。

・意識レベルが低い時起こるあくびは、体の血流に関する異常がある時

脳梗塞・脳出血・脳腫瘍・脳炎などの脳の病気や、心筋梗塞などの心臓の病気、胃潰瘍などからの大出血など、脳への血流が滞ってしまったり体の血液量が大幅に減ってしまっている時などもあくびが起こります。これは脳に酸素を送っている血液が減ってくると、脳が酸欠になり意識レベルが低下してしまうため、それを防ぐためにあくびの深呼吸で酸素をより多く吸い込もうとするためです。

・高山病(低酸素血症)でおこるあくび

上で書いた通り、脳が酸欠がちになるとあくびが起こりやすくなります。これはつまり、酸素の薄い高い山地などでも起こりやすくなることがある、ということです。そのため登山をする人達は高山病(高い山を登ることで起こる病気)の予兆の一つとしてあくびを目安にしており、あくびが起こりやすくなったら登山を止めて下山することがあります。

もし無理をして登り続けると、顔が青ざめたり、呼吸困難・言語障害・視力障害・肝機能障害・腎機能障害など様々な合併症を引き起こしてしまうことがあります。

あくびは不思議な生理現象

現代科学でも判明していないあくびのメカニズム、昔の人々はどう考えていたのでしょう?

あくびをする時、口に手を当てる仕草がありますよね。実はこれは古代ギリシャの迷信が元になっています。古代ギリシャではあくびをする時は、人間の魂が天へ逃げるためだと信じられていました。それを防ぐため、口に手を当てるようになったそうです。

黒玄米

茨城件在住 20代後半 Ninja250R乗り どこか遠くまで行ってみたい

この記事をシェアする

コメント

コメントはありません。

コメントを残す