2020年東京五輪・パラリンピックに向けて外食業界も全面禁煙
の店舗が増える関係で、たばこ離れが急速している理由などに
ついてお話します。
たばこによる健康被害が本人のみならず、周りの人にも
及ぶという実態が浮き彫りになったことや、価格が年々値上がりを見せて
今後もその値上がりは止まらないので、これを機に禁煙する人も
多くなったからだと思います。
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目次
昔ながらのたばこ屋さんは昭和の頃の話
昭和の頃までは、こんな「たばこ屋さん」を見かけましたが、
今ではスーパーやコンビニで買う方が多くなりましたね。
昭和の頃、店番をしていたのはおばあちゃんだったりと、今思えば
懐かしく感じます。
また、昔は「ヘビースモーカー」と言われる人も多く、私の父もその中の
1人でした。私が子供時代のたばこの値段は、180~220円と、現在の半額以下
でしたから、酷い時には1日で1箱吸ってしまったこともあったようです。
そしてどの家庭にも応接間(リビング)の机の上は、必ずガラス製の立派な
灰皿が置いてありました。まるでペーパーウエイトかと思うような重厚な
ものです。
そして、昔の推理ドラマや殺人事件では、決まってこのガラス製の灰皿で頭を
ゴツンと言った凶器になるシーンがいくつかありましたね。
それほどに、喫煙者とこの灰皿が我が物顔で「吸って当然」という背景
だったのは、現在では到底考えられません。
会社のオフィスでも喫煙しながら仕事をしていたり、学校遠足や校外学習で
バスをチャーターした際も、たばこの匂いが染みついたバスの中で、気分が
悪くなる児童が後を絶ちませんでした。
私も子供の頃は、しょっちゅう車酔いをして、両親を困らせたものでしたが、
今思うとこの車酔いの原因こそが「車内に染みついたたばこの匂い」だった
ことに気が付きました。
大人になるにつれて、車酔いをしなくなったのは、父がいつしか車内でたばこ
を吸わなくなったからです。
たばこの匂いは髪の毛や衣服にも染みついて、吸わない側にとっては不快の
何物でもありません。
昔で言う「たばこを吸うお父さん」は、子供が近くにいても平気で吸って
いました。私も父が吸うたばこの煙と共に副流煙を吸っていました。
今でこそ、たばこを吸っている大人は少数派で、家族からも「吸いた
かったらベランダか換気扇の下でして」と言われ、吸うこと自体が
肩身の狭いという風潮になっていますが、家族の健康の為にも多少の
努力はしてもらいたいところです。
ベランダでたばこを吸う、いわゆる「ホタル族」等も、今や近隣住民から
苦情がくる時代でもあるので、ますます肩身が狭くなり禁煙に挑む人が多く
なっている現状です。
たばこは税負担率が最も多い商品
たばこの価格には、国たばこ税、地方たばこ税、たばこ特別税、消費税の
4種類もの税金が含まれています。これらを全て合わせると約276円で、
たばこの価格が1箱430円の場合、税負担が6割にもなり、日本でも
たばこ税は負担率の重い商品となります。
2019年10月に消費税10%に引き上げられるのが現実となった場合、
それに合わせて、更なるたばこの値上がりも考えられ、ますます喫煙者の
負担が大きくなるでしょう。
どうしてたばこが値上がりしてしまうのか
実は、海外の先進国と比較してみると、日本のたばこの価格はそれほど
高くないことが判っています。
例えばイギリスでは1箱約1000円、アメリカ・ニューヨーク市では約700円、
フランスでは約600円、ドイツでは約500円と各国によって違いが見られます。
もし、日本が消費税10%になりたばこが値上がった時には、禁煙を決意する
人がさらに増加し、結果的には喫煙率の減少に繋がると思います。
大手外食業界の全面禁煙の背景には
2020年東京五輪・パラリンピックに向けて屋内禁煙の動きが高まるなか、
外食業界も分煙席を設けない全面禁煙の体制を取り始めました。
日本マクドナルドの先行に続き、ケンタッキーフライドチキン(日本KFC
ホールディングス)やデニーズも全店で踏み切りました。
その背景には、来店客だけでなく従業員までもがたばこの煙を嫌がって、
従来の分煙スタイルでは採用が難しく、人手不足が深刻化してきたから
です。
また家族客が中心になり、分煙室があるだけで嫌悪感を感じる人が増えて、
全席禁煙を求める声も多くなってきたのも理由の一つです。
私の住まいの近くにもケンタッキーフライドチキンの店舗がありますが、
去年辺りから改装し、分煙室をなくしました。
分煙室があった頃の店内は、分煙室(喫煙コーナー)が窓際の特等席に
配置し、禁煙席コーナーはトイレや通路側に設置という、あまりにも格差が
あり過ぎて、これはいつかクレームがきてもおかしくないと感じていました。
受動喫煙は子供の虐待と言われる時代に
2020年東京五輪・パラリンピックを屋内規制が進んでいる関係で、東京都では
子供がいる家庭内での禁煙を求める規制を作りました。
日本では屋外での喫煙の規制にも厳しいので、喫煙者には「どこで吸えば
良いのか」という声が漏れるのが現状です。
17年10月に都議会が「子供を受動喫煙から守る条例」に可決したことによって、
「受動喫煙は子供の虐待と同じ観点で考えるべき」とされています。
受動喫煙とは、非喫煙者が喫煙者の吐き出す煙(主流煙)やたばこから直接出る煙
(副流煙)を吸い込むことで、副流煙は主流煙に比べて、数倍の有害物質が含まれ
ていると言われています。
主流煙と副流煙
喫煙者がたばこを吸う時、フィルターを通して体内に取り込まれます。
フィルターがさまざまな有害物質(ニコチンやタールなど)をシャットアウト
してくれていますが、副流煙の場合はたばこの先端から常に出ており、吸い込むと
直接体に取り込まれてしまいます。フィルターを介していないため、有害部物質を
そのまま体内に取り込んでいることになります。
副流煙による健康被害は、目の痛みやかゆみ、喉の痛みやせきが挙げられ、
長期間副流煙を吸い続け蓄積していくと、喘息や肺がん、心筋梗塞や脳卒中などの
循環器系の病気になるリスクが高くなります。
副流煙から身を守るには?
まず、たばこを吸っている人の近くに寄らないことです。
たばこがある限り、副流煙から逃れられません。歩きたばこをしている人の
煙を吸わないように、出来るだけ離れましょう。
厳しい規制により、加熱式たばこを使用する人も
子供を持つ喫煙者は子供の健康を考えて加熱式に変えた人も多いと言います。
加熱式たばこは、専用器具でたばこの葉を加熱して発生した蒸気を吸う仕組み
になっています。
これによって、有害物質の発生量は紙巻きの1割程度になります。
JT(日本たばこ産業)によると、17年末には喫煙者の約18%が加熱式たばこに
なったと言われています。
このように、成人喫煙率も17年には男女計18.2%と減少し、過去30年の間に
半減しました。
たばこは喫煙者にも非喫煙者にも体に悪いことが判りました。
東京五輪に向けて外食産業も全面禁煙として大きく動き、たばこは今後
も値上がりすることによって、たばこ離れが急速したもの判りました。
もはや昔のような安い嗜好品ではなくなりましたね。
喫煙者の方は、これを機に禁煙に向けて少しずつ歩んでみませんか?
禁煙に成功すると普段の食事がぐっと美味しくなり、肌ツヤも良い健康体に。
たばこにお金をかけるなら、「禁煙外来」へ通院するお金に使いましょう。
日本がもっと美しい国でありますように。
たばこについてのまとめ
①たばこ事情、今と昔を知ろう
②たばこが今後も値上がりする恐れと理由を知ろう
③東京五輪を機に規制が入ることを知ろう
④副流煙の怖さを知り、喫煙者も非喫煙者も健康被害がない健康な毎日を

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