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あの怖いサソリは日本にもいるの?

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毒のある生き物は? と質問されたとき、あなたは何と答えますか?

ヘビ、フグはすぐに思いつきますね。

この2種類の毒は人を殺傷するほどの毒性があるから、すぐに思いつくのだろうと思います。

それにヘビやフグは割と身近な存在でもあるからでしょう。

毒のある生き物は他にもたくさんいますが、中でも誰でも知っているけれど、つい忘れがちなのがサソリです。

子供のころ、テレビや映画の中でサソリに刺されて死んでしまうというシーンをよく見ました。

その見るからに猛毒を持っていそうな凶悪なルックスもあって、子供心になんて怖い生き物なんだろうと思ったものです。

あー、日本にサソリがいなくてよかった、とも。

でも、これは大きな間違いでした。

実はいるんです、日本にも、あのサソリが。

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世界でサソリは1700種類以上。

南極以外の大陸にはすべて生息しています。

サソリを漢字で書くと「蠍」、虫偏です。

虫だと思われている方もいらっしゃると思いますが、サソリは虫ではなくクモ目の生き物、つまりクモの仲間です。

クモが大嫌いな私としては、あの不気味なルックスもいけません。

現在、世界で確認されているサソリの種類は1700種以上と言われています。

テレビや映画でサソリを見るのは砂漠だったり、熱帯地方だったりするので、そういった場所だけの生き物というイメージが強いのですが、実はそうではありません。

南極以外のすべての大陸に生息している、いわば世界的に分布している割とポピュラーな生物なのです。

日本のサソリはどこにいる?

先ほどお伝えしました通り、実はサソリは日本にもいます。

世界中に広く分布しているといっても、中心になるのはやはり亜熱帯や熱帯地方。

ということは、日本では沖縄、それも石垣島や宮古島、西表島といった離島が主な生息地になります。

一度、石垣島のアウトドア遊びのツアーに参加したことがあるのですが、そのときのランチというのが、自分でカマドに火を起こしてピザを焼くというものでした。

いざ、火をおこそうと棚から薪を取り出そうとしたときに、ガイドの方が「あーサソリいるかもしれないから気をつけてー」と一言。

「サソリ?」

その時まで私には日本にあのサソリがいるなんて、微塵も思ったことはありませんでした。

そのときは幸運にもサソリに遭遇しないですんだのですが、冗談だろうぐらいに思っていた私は後日、本当に石垣島にサソリがいるという事実を知って、ちょっと驚きました。

ハブはあんなに警戒するのに、サソリは「気をつけてねー」ぐらいの軽さでいいのか? とも思いました。

でも、実はそれぐらいでよかったんですね。

日本にいるサソリは2種類。

その毒性は?

世界に1700種類以上いるサソリの中で、現在日本に生息しているのはヤエヤマサソリとマダラサソリの2種類だけです。

ヤエヤマサソリはその名の通り八重山諸島に生息する全長3cmほどの小さなサソリ。

湿った場所を好むので、森の中の倒木などにいることが多く、シロアリが主な食料です。

ですので、シロアリが住んでいるような倒木の皮をめくると、じっと隠れていたりします。

体も小さいですが、毒もほとんどないといっていいぐらいのものです。

尾の毒針も弱いので、人の手のひらなどの少し厚い皮を貫通するのは無理なようです。

つまり、毒はあるものの気にするほどのものではなく、針に刺されることもほとんどない、といった感じです。

一方のマダラサソリですが、こちらは八重山諸島、宮古諸島などに生息しています。

全長はヤエヤマサソリより大きく6cmほど。

こちらは乾いた場所を好むので、海岸の乾いた枯れ木や荒れ地の石の下、家の壁などに生息しています。

ヤエヤマサソリよりも体が大きい分、毒針も人の皮膚を刺すぐらいの力はあり、毒はそれほど強くはないとはいうものの、虫に刺された程度に赤く腫れることがあるようです。

いずれにしろ、毒はそれほど強くはないとはいっても、まったく毒がないわけではないので刺されないのが第一です。

中には刺されるとアナフィラキシーショックを起こして大事に至ってしまう場合もあるので、興味本位に触ったりしないのが賢明です。

サソリより危険なのがサソリモドキです。

日本のサソリにはそれほど強い毒はないのはわかりましたが、実はサソリよりも注意しなければならない生き物がいます。

サソリモドキ。

日本には八重山諸島の他に奄美諸島にも生息している生き物ですが、一見するとサソリとクモの中間ぐらいのルックス。

普通は「モドキ」という名がつけば、本家の偽物で本家を凌ぐことはなく見せかけだけという気もしますが、いえいえどうして、このサソリモドキ、本家を凌ぐほどの毒性を持っているのです。

尻尾の先に毒針はないのですが、強酸の液を噴射して攻撃してくるのです。

この強烈な液が皮膚に触れたりすると炎症を起こしたり、目にでも入ったら大変なことになってしまいます。

生息しているのはヤエヤマサソリと同じ森林などの倒木や石の下。

もし見つけたら刺激しないのが一番です。

サソリやサソリモドキを見つけて観察したいと思う方もいらっしゃると思いますが、彼らが好むような場所はハブも好む場所でもあるので、そちらにも十分な注意が必要です。

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