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なぜ梅雨という字に梅の字が使われているのでしょうか。

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日本には春と夏の間に「梅雨」という時期があります。

四季にははいっていないものの、毎年必ずやってくる季節です。

毎日どんよりとした日や雨の日が続き、ちょっと鬱々とした気分になってしまう季節ですね。

春が好き、夏が好きというのは聞きますが、梅雨が好きというのはあまり聞いたことがありません。

そんな嫌われ者といった感じの梅雨ですが、この漢字、よく見ると「梅」という字が使われています。

不思議だと思いませんか?

梅といえば春のイメージです。

実際に梅にウグイスというのは春を表す言葉として使われています。

では、なぜ梅雨という漢字には梅という字が使われているのでしょう。

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「梅雨」という言葉は中国から。

そもそもの読み方は「ばいう」です。

いろいろな説がありますが、「梅雨」という言葉は中国から伝えられたものとされています。

中国ではこの時期に雨が降り続くことでカビが生えやすくなる、という理由で「黴」(カビ)の字を使って「黴雨」(バイウ)と読ませていたのですが、この「黴」という言葉のイメージがよくないということから、同じ音を持つ「梅」にかえて「梅雨」(バイウ)と呼ぶようになったとされています。

また、もう一説として、ちょうど梅の実が熟する時期の雨なので「梅」という字が使われたという説もあります。

たしかに、日本では梅は春の花と意識され、あまり実のことは考えたことはありませんね。

他にも、毎日のように雨が降ることから、「ばい」という読みに合わせて「梅」の字を使った、などという説もありますが、どの説が有力なのかはわかっていません。

なぜ「梅雨」と書いて「つゆ」と読むの?

こちらも諸説紛々です。

「梅雨前線」と書くと「ばいう」と読みますが、「梅雨」だけだと「つゆ」と読むことがほとんどです。

普段から深く考えずに「梅雨」を「つゆ」と読んでいますが、ちょっと考えると「つゆ」とは読めませんね。

この「つゆ」という読み方に関しても、「梅雨」の由来と同じく様々な説があるのです。

まずは雨によって木々の葉につく「露」(つゆ)がその語源とする説。

もうひとつは、梅雨に梅の実が熟し潰れる時期でもあるということから「潰れる」を意味する「潰ゆ」(つゆ)が語源になっているという説です。

江戸時代に発刊された日本の年間行事や農業行事などを記した書物『日本歳時記』に「梅雨を“つゆ”と名付ける」という表記がありますので、「つゆ」という読み方が一般化したのはその頃からだと推測されますが、その由来の信憑性についてはまったくわかってはいないようです。

一言に「梅雨」といっても様々な梅雨が。

いろいろな梅雨があるのを知っていましたか?

この梅雨という季節、雨が多く降る時期とだけ認識されていますが、そんな梅雨にもいろいろなものがあるのをご存知でしたか?

5月の雨と書く「五月雨」(さみだれ)という言葉を聞いたことがあると思いますが、じつはこれは梅雨のこと。

梅雨というと一般的に6〜7月という感じですが、旧暦の5月というのは新暦になおすと5月下旬から7月上旬にあたるからです。

「途切れながらもだらだらと物事が長く続くこと」という意味の「五月雨式」という熟語も、だらだらと続く梅雨の雨からきたものなのです。

梅雨の時期以外で「梅雨」という言葉が使われることもよくあります。

梅雨に入る前に雨が続くことを「走り梅雨」と言ったり、梅雨が明けた後の長雨を「戻り梅雨」と言ったりするのは、天気予報などで聞いたことがあると思います。

梅雨に入ってもその年によって「空梅雨」や「男梅雨」、「女梅雨」などという呼び名もあります。

「空梅雨」というのは雨が少ない梅雨のこと。

「男梅雨」というのは、激しい雨が降る日があったり、カラッと晴れた日があったりと、天気の移り変わりが激しい梅雨のこと。

「女梅雨」というのは、弱い雨が毎日のように降り続くといった状態を表しています。

梅雨にもこんなにいろいろな呼び名や種類があるのです。

「今年の梅雨は男梅雨だな」なんて知ったかぶりしてみたいですね。

梅雨ってやっぱり謎の季節。

結局、いつ、どこで、だれが、は曖昧です。

梅雨というのは、植物や農家の方々にとってはなくてはならない季節ですが、どちらかというと人を鬱々とさせたり、黴を繁殖させたりと、あまりいい季節とは思えないものです。

あまりにムシムシした日など「なんであるの!」と思ってしまうことだってあるでしょう。

そんな梅雨ですが、なぜ「梅」がつくのか、なぜ「つゆ」と読むのか、結局その由来だったり読み方だったりの起源は今でもはっきりとしたものはありません。

謎の季節なのですね。

ちなみに、一昔前は梅雨といえば6月というイメージでしたが、最近は梅雨明けが7月末になったりして、1ヶ月ほど後ろにずれた気がしています。

そして、それはすべての季節に言えることのような気がしています。

私はそんな風に思えてしかたがないのですが、どう思いますか?

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