こんにちはヘル兄Rです。
今回はちょっと個人的にお勧めしたい作品に関する事をご紹介したいと思います。
マンガが原作でアニメ化もされ、今年の3月には実写映画も公開される「坂道のアポロン」と、その舞台となる長崎県佐世保市の事をご紹介したいと思います。
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目次
1.「坂道のアポロン」ってどんな作品?
①まず作品概要から。
坂道のアポロンは、長崎県佐世保市出身の漫画家、小玉ユキ氏の作品です。
月刊フラワーズ(小学館)で、2007年11月号~2012年3月号まで連載され、更に同年5月号から9月号まで「BONUS TRACK」と題して番外編が連載されました。
単行本は本編と番外編合わせて全10巻。
この作品は「このマンガがすごい! 2009」オンナ編で1位を獲得し、第57回小学館漫画賞一般向け部門を受賞しています。
アニメ化もされていて、2012年の4月~6月にノイタミナ枠で放送されています。
そして2018年3月10日より実写映画版が公開されます。
主演キャストは知念侑李さん、中川大志さん、小松菜奈さんです。
②あらすじ
1966年初夏。
父親の仕事の都合で、この物語の主人公の一人・西見薫は、横須賀から長崎県の佐世保市にある引っ越してきて、佐世保東高校に転校する。
転校初日に同じクラスの川渕千太郎との衝撃的(薫的に)な出会いと、レコード屋の娘・迎律子との出会いをきっかけに、ジャズの魅力を知り、それまでつまらないと思いこんでいた薫の高校生活は次第に楽しく刺激的な毎日に変化していく。
出会いや別れ、友情そして恋がジャズの名曲と共に、楽しく、切なく、時には悲しく紡がれていく。
といった内容です。
③「個人的な」感想ですが・・・
この作品は、マンガももちろん面白いんですけど、この作品が真価を発揮したのは、恐らく・・・
アニメになってからです。
実際に音が出ないマンガでは、その雰囲気や曲の感じなどを紙面からの情報から感じるしかないのですが、(例え音がなくともイメージを膨らませて楽しむのが、マンガまたは小説等の楽しみ方のひとつではありますが)実際に劇中に使われるジャズの楽曲の「音」が入ったことで、作品の世界観やイメージが広がったのは間違いありません。
演奏中の映像も適当に流れるのではなく、極力その場面に流れる楽曲に合わせた動きになるように描かれています。
特に第7話「ナウズ・ザ・タイム」後半の文化祭の薫と千太郎のセッションは一見の価値ありです。
劇中音楽を担当する菅野よう子氏プロデュースのサウンドトラックもかなり秀逸な内容で、単純な劇中BGMも収録されていますが、ジャズの名曲もきっちりおさえてあり、ジャズアルバムとしても聴きごたえがある内容になっていると思います。
各楽曲のクオリティもさることながら、手島葵氏がボーカルを務めた劇中歌「バードランドの子守唄」がその歌唱力と醸し出す雰囲気が見事で、放送当時「これは誰が歌っているのか?」と話題になりました。
もちろんストーリーも良く、1960年代の世相を反映した青春ストーリーで、とてもノスタルジックな感じに浸れます。
登場人物もみんなどことなく不器用な部分を持っていて、友情も、恋も、そしてジャズをセッションするのも、なんかこうもどかしくて「あーもう、なんでこうなるんだよ!」と読んでて思ってしまいます。(笑)
なんか「若さ故のギクシャク」をうまく描いているように思います。
そんな、ノスタルジックな青春の物語、是非皆さんにも、読んだり、見たりして頂きたいと思います。
なので内容の多くは書きません。(笑)
2.では、物語の舞台、佐世保市ってどんなとこなのでしょう?
ここからは物語の舞台、佐世保市の事をご紹介します。
①佐世保市の概要
佐世保市は長崎県北部の中心都市で、長崎県では長崎市についで2番目に多い人口を擁します。
かつて旧海軍四軍港の一つとして鎮守府が置かれており、現代でも自衛隊や在日米軍の基地として伝統を受け継いでおり、造船の町、そして国防の町として知られています。
②観光でも有名で何気に「日本一」が多い。
西海国立公園に指定されている九十九島や、テーマパークとしては日本一の施設面積を持つハウステンボス、日本一長いアーケードの四ヶ町商店街、日本一短い鉄道の駅間が路線にある松浦鉄道と、何気に日本一も多く、長崎市と並び県を代表する観光都市でもあります。
観光イベントとして、秋に開催される「よさこい佐世保祭り」や冬に開催される「キラキラフェスタ」も有名で、定期的にジャズのライブイベントも開催されています。
しかし、地理的に長崎市とはかなり離れているため、長崎市から意外と遠くてビックリされる観光客も少なくありません。
③ご当地名物もいろいろあります。
ご当地名物は、全国的にもお馴染みになった佐世保バーガーが有名で、市内には個性豊かなバーガーショップがあちこちで営業しています。
そのほか、レモンステーキ、重さ2kgを誇る軍艦シュークリーム、ハウステンボス限定のアニーおばさんチーズケーキ、銘菓サ・セボー等色々ありますよ。
3.では、今作品の聖地は?
「聖地」とは本来、宗教の発祥や総本山など中心となる場所の事なのですが、今回の記事で言う聖地とは小説やアニメ、ゲームなどの舞台となった土地の事です。
そしてその舞台となった土地を訪れる事を「聖地巡礼」と言うんだとか。(笑)
ここでは佐世保市で物語の舞台のモデルになった場所(聖地)をご紹介します。
①佐世保北高校
(写真はイメージです)
物語に登場する佐世保東高校は長崎県立佐世保北高校がモデルになっており、校舎、周辺の景色等この佐世保北高校をモデルに描かれているようです。
物語の冒頭で転校直後の薫が「この坂道を毎日登らされる」と言ってウンザリするシーンがありますが、実際に高校前の大通りになる国道35号線から校門までは急な坂道が続いているのだそうです。
(私の友人の佐世保北高校OBも言っていたので間違いないと思います。(笑))
②三浦町カトリック教会
クリスチャンである千太郎と律子が祈りをささげる場面が印象的な教会のシーンは、この三浦町カトリック教会がモデルになっているようです。
場所は佐世保駅からすぐのところにあり、大通りに面した高い崖の上に建つ尖塔を備えた教会堂は非常によく目立ち、佐世保のシンボルの一つになっています。
ちなみに長崎県全域にはフランシスコ・ザビエルの来日以来歴史的にクリスチャンの多い地域であるということもあり、県内のあちこちに教会が点在しています。
④眼鏡岩
薫たちがで出掛けた逢引岩と呼ばれる、大きな穴が二つ空いたメガネのような形をした岩ですが、これも実在します。
モデルは佐世保市街地の北にある眼鏡岩で、旧平戸藩内の景勝地、平戸八景の一つにも数えられています。
この岩には伝承が残されていて、それによると、その昔佐世保にいた大きな鬼が岩を蹴破ってこのような穴が空いたといわれています。
でも実際は太古の昔、この辺りが海だった頃に波の浸食っで削られて出来たもののようです。
穴の直径は左が8m、右が5mで岩全体の高さは10mもあるのだそうです。
⑤鹿子前海水浴場 九十九島
薫、律子、千太郎の3人が海へ出掛けたシーンの他、アニメのオープニングにも登場している小さな島が無数に浮かぶ海の景色がありますが、これも佐世保市内に実在します。
モデルとなったのは九十九島(くじゅうくしま)で、西海国立公園の一部でもあり、佐世保有数の観光地です。
最近はリゾート開発も進んでいて、水族館や遊覧船もありますが、個人的にオススメしたいのはシーカヤックツアーです。
体験ツアー、無人島に泊まるツアー、夕焼けを見るサンセットツアーと種類も豊富です。
島が無数に点在する複雑な地理的な特徴もあって、ツアーに参加する度に変わった風景が見えたり発見がある場所でもあり、シーカヤック愛好家でもファンが多い観光地なのだそうですよ。
4.まとめ
いろいろと書いてきましたが、この坂道のアポロンは1960年代のノスタルジックな雰囲気もあって、比較的高い年齢層にファンが多いのだそうです。
実は私も約20年前に佐世保市に住んでいまして、その時の佐世保市もこの作品のような雰囲気を残していたように記憶してますし、21世紀になった今でもその雰囲気はまだ消えずに残っている様に感じます。
長崎市は「異国情緒な街」とよく言われますが、在日米軍基地があり、日常の市民生活に外国の方が溶け込んでいるような雰囲気がある佐世保市は、長崎市とは別の意味で「異国情緒な街」と言えると思います。
そして、なんといってもジャズがとても似合う街だと思います。
最近は全国の各自治体でも観光誘致で様々なPR活動を行っています。
その中でもマンガやアニメの舞台となった事を利用して、前述したような聖地巡礼を推し進める事も少なくありませんし、実際そのような観光をされる方も増えてきています。
(特に最近は長崎県の隣にある佐賀県は、かなり笑っちゃうくらいアルティメットな感じでPRやっています。この記事が好評なら今度紹介できるかな?(笑))
小説、マンガ、アニメの楽しみ方のひとつとして、そして旅行の楽しみ方のひとつとして、この様なアプローチの仕方で旅行を計画するのもアリだと思いますよ。
最後に最近「聖地巡礼」の目的で観光されている方々のマナーやモラルを問われるような行動をされる旅行者が増えているのだそうです。(観光地だけではなく、舞台になっている場所は住宅街にあったりもするので、そこでの周辺住民への配慮に欠ける行動が目立ってきているのだそうです。)
特に今回ご紹介した場所は、教育の場である学校や、宗教的に神聖な場所でもある教会もあり、そういう意味では非常にデリケートな場所が多いといえます。
上記のような場所だからというわけではありませんが、実際に観光される際にはマナーやモラルを守り、他の観光客、そして地元の方々の迷惑が掛からないようにされるようにお願いいたします。
自分にとっての聖地って、自分にとって神聖な場所のはずです。
自ら汚すようなマネはしたくないものですね。
ではでは。(‘ω’)ノ

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