皆様は「ハブ」というヘビをご存知でしょうか?日本の沖縄本島周辺と竜美諸島のみに生息する、貴重な固有種の毒ヘビのことです。
沖縄では良くも悪くも馴染み深いこのヘビ、活動が活発になるのはゴールデンウィークなどの連休がある5~6月………何も知らずにその時期の沖縄に遊びに行くと、大変な目にあってしまいます!
そこでハブについてのまとめ・対策などをご紹介いたします!
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目次
ハブのいる島・いない島 分布地
そもそもハブは沖縄の陸上に22種類生息しており、うち8種類が毒ヘビです。特に危険なのはこのうちの4種類で「ハブ・ヒメハブ・サキシマハブ・タイワンハブ」です。
生息している島は、
奄美諸島では
奄美大島・枝手久島・加計呂麻島・請島・与路島・徳之島
沖縄本島周辺では
伊平屋島・伊江島・水納島・瀬底島・古宇利島・屋我地島・沖縄本島
藪地島・浜比嘉島・平安座島・宮城島・伊計島・渡嘉敷島・渡名喜島・奥武島・久米島
以上の22島です。
この島々の間にはハブの生息していない島(例えば伊是名島など)もあり、詳しい分布の規則性はいまだ解明されていません。
ハブは暗がりが好き そして喧嘩っ早い!
ハブの大きさは全長約100~200センチメートル。生態系は動物食・夜行性で、主にネズミなど小型の哺乳類を食べて生きています。ですが昼間でも、エサを追って建物の軒下やサトウキビ畑など日の届きづらい場所に潜んでいる可能性があり、上記の島にいる時は注意が必要です。
他にも木登りを行い樹上にいたりしますが、意外なところではお墓の中に棲みついていることがあるそうです。これは沖縄式のお墓が石垣を高く積み上げるので、中が暗く穴倉のようになってしまうからです。
気性は攻撃的で、気配を察知すると相手に対して威嚇などすっとばして即座に噛み付きに動きます。
中でも一番攻撃的なのは徳之島のハブだといわれ、徳之島ではハブに噛まれることを「ハブに打たれる」と言います。これはハブの攻撃が体を鞭のように俊敏に伸ばして噛み付いてくるからだそうです。
ハブを見つけたら?ハブと他のヘビの見分け方は?
ヘビを見つけたら諺にもあるように、無理に薮蛇に構うことはありません。そっと逃げてしまえばいいのです。でも、どうしても無視出来ない状況もあるかもしれません。
そんな時もしも余裕があるなら、ヘビを観察してみましょう。それが無害なヘビであれば、無闇に慌てないですみますからね。
まず大きさと色。
ハブは色は黒や黄色の斑紋模様で、他の沖縄に住む無害ヘビと比べ大きくなる傾向があり、上述したように全長が1メートルを超えているならハブの可能性が高いと思われます。それよりも小さく緑色のヘビなら、アオヘビという無毒ヘビなどです。
次に鱗。ハブは全体的に鱗が細かく、他のヘビは鱗が大きいです。頭の鱗はハブは全て細かいですが、他の無毒ヘビは頭の鱗が大きくなっています。
そしてそれがハブで、人里の中だったら各市町村のハブ対策課というところがあるので連絡しましょう。110当番通報で警察に、でも構いません。
それでも噛まれてしまったら?治療法の目安
ハブの生態や見分け方などを覚えても、そこはやはりヘビ。どれだけ注意を払っても視界の端を潜り抜け、足などをガブリ!………ということも相応にあることでしょう。
そこでもしも噛まれてしまったら、まず慌てず傷跡を確認しましょう。ハブの毒牙は普通2本(場合によっては1本、3~4本の場合も)。数分で噛み跡が見て分かるほど腫れ上がり、とても痛みます。
ハブに噛まれたとわかったら、無闇やたらに動き回ったりしてはいけません。近くの人に助けを求め、車やゆっくり歩いて病院へ向かい適切な処置をしてもらいましょう。
近くの病院まで時間が掛かりそうな場合、噛まれたところより心臓に近い位置の腕や足を、包帯やネクタイなど幅の広い帯状の布でゆるめに縛ります。この時ぎゅっときつく縛ると逆効果で、間に指が一本通る程度のきつさで十分です。
ハブに噛まれても死ぬことは稀 注意して安全な沖縄ライフを!
現在ハブ毒は100年ほど前に血清が開発・普及され、滅多なことでは死亡例は出なくなりました。とはいえ危険な毒であることには変わりなく、一度噛まれた人が二度目が噛まれるとアナフィラキシーショックというショック死に見舞われたり、血清を打つのが遅れればどんどん死亡率は上がってしまいます。
そんなハブですが人的被害以外の側面で見ると農家の天敵であるネズミを食べてくれたり、人から恐れられているからこそ、今の沖縄の森林環境が保たれている一助にもなっています。
恐ろしい生き物ですが、付き合い方さえ見極めれば決して全て悪いことにはなりません。むしろハブ悪し憎しで駆除しすぎることは、貴重な沖縄の固有種の絶滅や生態系のバランスを崩してしまいかねません。
出来れば彼らに出会わず、素敵な沖縄ライフが遅れることを祈っています。

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