春の新年度では、学生さんは入学や進級、社会人の皆さんは入社や転勤など、
人生において大きく動く節目の年です。
そんな4月は「緊張の連続だった」と言う人が、ゴールデンウィーク(GW)は
仕事から解放されてゆっくり休みたいと思うのではないでしょうか?
しかし、ゆっくり休んだつもりなのに、出勤する日が近づくにつれ何となく
テンションが下がり気味。出勤しても今一つやる気が出ないなんてことは
ありませんか?そんな時ふいに頭によぎるのは「五月病」です。
皆さんの中でもGWを境に、気持ちに浮き沈みがあったら要注意です。
今回は「五月病」を克服する方法について紹介します。
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目次
五月病とは?
五月病(ごがつびょう)とは、新年度においての環境の変化に適応できない、
精神的な症状のことを言います。
五月病という用語は、昭和40年代(1970年前後)に報道で使われ始めたのが
最初だと言われています。
GW直前はテンションが上がり気味だったのに、GW明けになった途端に
脱力感が続くのも、五月病を疑う要因です。
五月病にかかる恐れのある人チェック!
①頑張り過ぎて、燃え尽き症候群になりがち
②新しい生活や環境に慣れないままGWに突入した
③長い休みの後はいつも学校や職場へ行く気が失せる
④夜更かしによる時差ボケ状態の人
⑤サザエさん症候群の人(*5.を参照)
⑥そんなはずはなかった!
リアリティショックの人(*6.を参照)
3つ以上当てはまったら、五月病予備軍です。
*1.燃え尽き症候群の人
勉強や仕事、ボランティアなど、自分を必要としてくれた人や物に対して、
献身的に努力をしてきたが、結果は得られず多大なストレスを抱え、
社会に適応するのも難しくなるほどに燃え尽きてしまった人は要注意です。
*2.生活や環境に慣れる前にGW突入
新年度で生活や環境ががらりと変化し、慣れないまま日々をやり過ごして
GWに突入。休暇の前半は予定も入れてそれなりに楽しかったのが、後半に
突入した時から、テンションがガタ落ちに。行きたくないという思いが
つのり、次第に体調不良として体に表れます。
*3.長い休暇の後は学校や職場へ行く気が失せる
GWに限らず、盆休みや正月休みなど、まとまった休暇がある度に、
学校や職場へ行く気が失せて、適応するのに時間がかかる人は
要注意です。
*4.夜更かしによる時差ボケ状態
休暇中はつい、羽目を外して夜遊びをしたり、深夜までゲーム三昧の
生活は、まるで海外にいるような時差ボケ状態となり、学校や職場でも
頭がボーっとしてなかなかスタートがきれなく、心も不安定になります。
*5.サザエさん症候群
日曜の夕方にやっている「サザエさん」は、日本の古き良き姿を反映し、
約45年も続いている長寿番組です。「サザエさん」は誰もが一度は
視聴したことがあると思います。
サザエさんは、日本の四季折々に触れ、磯野家のさまざまなエピソード
が展開する、お茶の間で家族皆で観る娯楽番組という印象がありますが、
このサザエさんのエンディング曲が始まると、憂鬱になる人が今も昔も
続出していると聞きます。
かく言う私も、子供時代から「サザエさん」を観て育ってきましたが、
エンディング曲が流れると、何となく{明日は月曜日で学校か。嫌だな}
とテンションを下げていたものでした。
このように「サザエさん症候群」とは、現実に直面し、憂鬱や体調不良、
また倦怠感を訴える症状の俗称のことを言います。
サザエさん症候群の他に、月曜日が憂鬱に感じる症状のことを
「ブルーマンデー症候群」とも呼ばれます。この症状が多い年齢層は、
統計によると30代が最も多く、次いで20代、40代、50代となります。
若者社員がこのような症状を抱えているのは何だか寂しい現状ですね。
*6.リアリティショック
リアリティショックという言葉を知っていますか?
リアリティショックとは、新しい職場に就く労働者が理想と現実の
違いにギャップを感じ、大きな衝撃を受けた実態のことを言います。
理想ばかり追い求めて、現実がそうでなかった時に、慌てふためいて
「こんなはずじゃ、なかったよ~」とぼやきがちになります。
五月病の主な原因
今では五月病は、医学的な診断名として「適応障害」や「うつ病」とも
診断されるようです。
人というものは本来、自分本位で自然体に生きていたいですが、社会に
出ていくとそうはいきません。集団生活に何とか溶け込んでいこうと、
必死になり適応する努力をします。しかし、頑張り過ぎて自分らしさを
見失うと、そこから大きな「ストレス」になり、五月病の前兆となります。
最初は何とか適応しようと、自分を押し殺し努力しますが、その努力が
報われず、5月初めのGW辺りでプツンという音と共に張りつめていた
糸が切れて、精神的崩壊さらには無気力になる。これが「五月病」だと
言われています。
身体に表れる主な症状
五月病による身体に表れる主な症状は、いくつかあります。
・元気がない
・無気力
・やる気がない
・不眠や疲労
・動機、息苦しさ
などが挙げられます。少しでもこれらのサインを見逃さず、対処して
いきましょう。
五月病にかかってしまった人の特徴
先程は、五月病にかかる恐れのある人を挙げてきましたが、では実際に
五月病にかかってしまった人にはどんな特徴があったのか、挙げていきます。
・真面目で完璧主義
・責任感が強い
・内向的で自分の意見がはっきり言えない
・周りを気にしすぎるあまり、不本意ながらも合わせる
などです。では今後症状を緩和するにはどのような対処法をしていけばよいのか
紹介しています。
五月病の対処法
五月病の対処法は色々ありますが、自分に合う無理のない対処法で、
解決できるのが先決です。
*1.旅行に行く
GWなどの長期休暇ができたら、不規則な生活はやめて、旅行に行きましょう。
自然溢れた壮大な景色の中で立ち尽くしていたら、嫌なこともちっぽけに
感じ、視野が狭かった愚かさに気づきます。
十分な休息とリフレッシュが取ることができたら、考え方や物の観かたが
変わるでしょう。
*2.五感を研ぎ澄ます
五感とは「視覚・触覚・聴覚・味覚・嗅覚」です。
「視覚」では映画を観に行ったり、好きなテレビ番組を観て笑ったり、
泣いたりと、感情をフルに使いましょう。とてもすっきりします。
本を読むことも、心を鎮静化させるだけでなく、知識を深めてくれます。
もし、仕事や人間関係で悩んでいたら、それに関連する本を読んで
みると、思わぬヒントが与えられるかもしれません。
「触覚」はペットのいるご家庭でしたら、ペットが癒しになってくれる
こともあります。また、動物が好きな方はふれあい牧場などに出向いて、
生き物たちと触れ合うのもいいですね。
またモノ作りが趣味な方は、手先をフルに使った、創造力溢れる作品作り
に没頭してみるのも良いと思います。
「聴覚」では好きな音楽を聴くことです。音楽が自分の現状を受け止め、
時には慰め、また時には応援歌としてじんわりと染みわたるでしょう。
「味覚」では好きな物を美味しくいただくことです。美味しい物をお腹いっぱい
いただいた時は誰もが幸せに満ち溢れています。日頃のご褒美に美味しい物を
いただき、元気をつけましょう。
「嗅覚」では好きな香りを楽しむこと。コーヒーが好きな方はコーヒーの香り
が心地よく感じ、飲むことで疲れが一気に吹っ飛んでしまう効果があります。
このように、自身にとって好きな匂いや香りを楽しみましょう。
*3.十分な睡眠と食事を摂る
規則正しい生活は、肌ツヤもきれいでいきいきして見えます。
そんな人は睡眠をしっかり取っています。
十分な睡眠と栄養ある食事を3食きちんと摂っている人は、姿勢もよく機敏に
動けます。自然に受け答えもはっきりでき、明朗快活となります。
不摂生な生活をしていたら、まずはそこから変えてみませんか?
*4.仕事の人と食事に行く
仕事やそれに関わる人とは、なるべく避けたいと思いがちですが、
ここはあえて、苦手に思っている点に向き合ってみるのも「手」です。
「当たって砕けろ」と言う言葉があるように、自分がどう映っているのか
仕事仲間と飲み会や食事する機会があれば積極的に出向いてみるのです。
すると、苦手だと思った相手が職場から一歩離れた席だと意外と
フレンドリーな一面が見えたり、思わぬところで仕事のアドバイスを
もらえたりすることもあります。また、自分という人間を理解して
もらえるチャンスであったりもします。
時には仕事の姿勢のことで厳しい言葉も出るかもしれませんが、それも
期待あってのことです。素直に耳を傾けることで明日から見る景色が
変わっていくでしょう。仕事が苦手なら逆に向き合うことでさまざまな
解決法があるということを知り、GWでも自身の仕事の在り方を見つけたら、
仕事への意欲と希望が出てきます。頑張りましょう!
五月病の克服法のまとめ
①生活習慣を見直そう。それだけで見た目の印象が激変
②視野を広め、五感をフルに活用しよう
③職場の人間関係を円滑にし、ダメなところは認め、
アドバイスには素直に耳を傾けよう

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