私は学生時代に2年ほど美術系の専門学校へ通っていました。
現代日本の文化である、漫画やゲーム等のポップカルチャーにも通じる、
日本の芸術作品を歴史を追いながらを紹介したいと思います。
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目次
日本最古の漫画とも言える絵巻物
絵巻物というのは一枚の巻物の中に、絵と文字が共存していることから、今の日本の漫画の原形と言われています。
中でも「鳥獣戯画」は日本で最古の絵巻物とされます。
この他に有名なものとして「源氏物語絵巻」や、「御伽草子」 などが挙げられます。
「源氏物語絵巻は」当時画期的であった、逆遠近法や屋敷全体を空から眺めているかのような構図が用いられています。「 源氏物語絵巻」を見ると、当時の宮中の女性たちの生活の様子がありありと伝わってきます。
「御伽草子」は、日本人ならば子供の頃に絵本などで読んだことのあるお話、「一寸法師」や「舌切り雀」、「かちかち山」 などがあり、擬人化した動物や妖怪など架空のキャラクターなども登場します。
源氏物語絵巻
鳥獣戯画
歴史の教科書に必ず登場してくる、運慶、快慶
日本の美術を語る上で絶対に外せないのが、運慶、快慶です。
その後の日本の仏像のイメージを作り上げた人たちと言っても過言ではありません。
たとえこの名前を知らなくても、必ず一度は歴史の教科書などで見ていると思います。
修学旅行などで奈良の東大寺を訪れたことのある方は、実物をご覧になっていると思います。
東大寺金剛力士像
By Chris 73 / Wikimedia Commons, CC 表示-継承 3.0, Link
一般的な日本画の基礎を作り上げた流派
室町時代中期から江戸時代の終わりまで、 「織田信長」、「豊臣秀吉」、「徳川歴代将軍」などに代々絵師として仕えてきたのが「狩野派」という流派です。 寺院や城壁などの大作をはじめ扇などの小物に至るまで、 さまざまな作品を残しています。
狩野秀頼 高雄観楓図
狩野永徳 花鳥図襖
現代の漫画にも通じる技法が満載の浮世絵
西洋画の巨匠であるモネにも影響を与えたと言われる浮世絵は、木版画で描かれているものと肉筆画(絵師が自分で書いた一点もの)とがあり、木版画は大量生産が可能で庶民でも手に入れやすいものでした。
反対に肉筆画というものは、大量生産ができないため大変に高価でした。
浮世絵には人物画がフォルメされていたり、動物が擬人化されていたり、登場人物のセリフやモノローグなどが書かれていたりと、今の日本の漫画にも通じる表現が見られます。
見返り美人
東洲斎写楽 「原」・東海道五十三次
洋画の技法を取り入れ始めた近代絵画
明治、大正、昭和になると日本でも西洋画の技法を取り入れた作品が多く発表されるようになりました。日本人の持つ繊細さと、西洋の絵の具の鮮やかな色から生み出された作品の数々は、新しい日本画として受け入れられました。
青木繁 海の幸
黒田清輝 湖畔
まとめ
ここまで近代日本文化のルーツとなる、日本の絵画を中心にご紹介してきました。
今の日本の漫画やアニメといったポップカルチャーと、通じる点がいくつも見られたと思います。
たまにはデジタル機器から目を離して、日本古来の芸術作品に触れてみてはいかがでしょうか?

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